2016/05/06

水中マイクを使ったクジラの歌


2016年も4月26日よりポイントホープ入りしております。
翌日から、かなり風が強いものの、ほぼ毎日のようにクジラの猟に出ております。

さて。
日本にいる間に、突然思い立って作った水中マイク(ハイドロフォン)。
上が本体。下はアンプ。
材料は
・アクリルの端材(端材なのでただ、厚さ5mm、3mm)
・圧電素子(30円くらい)
・Oリング(2個で300円くらい)
・シールドケーブル3m(100円/1mくらい)
・マイク端子(60円くらい)。
ポリカーボネイトのネジ(全部で300円くらい)
※ネジは当初ステンレスのネジを使ったけれど、触るとノイズを拾うので、に変更(効果は不明)。

アクリル板を切り出す際、ものぐさして八角形にしてしまったため、ネジの数が多くなってしまったけれど、他の製作例を見ると、六角形で良さそう。

ケーブル取出し口の防水には「プラリペア」、エポキシ系接着剤、水中用エポキシパテ。いずれも在庫品。ただし、エポキシ系接着剤以外は、新たに買おうとすると結構高め。
以前、流水中で使う水中ビデオカメラのケーブル取出し口の防水で、ひどく苦労したことがあったので、ケーブル取出し部の防水には念を入れたが、静水中の浅い場所で使う分にはそれほど神経質にならなくても良さそう。

単体でも音は拾えたけれど、音がちょっと小さめだったので、秋葉原でマイクアンプのキット(箱など含めて1500円ほど)を買ってきて、ボタン電池とともに、小さな箱に無理やり押し込む。

材料費だけだと、アンプも含めて、3000円くらいで作れたのかもしれない。ただ、いろいろ試行錯誤しているので、無駄に金はかかっている。
製作時間も、思考錯誤しつつ組んではバラししていたので、おそらく延べで数日。

製作される方は、例えばこんなサイトを参考に。
Freeth

自宅テストでは、台所、風呂場で水滴の音を録音する程度。その際、ノイズを拾いまくるので、ネジをプラスチックに変えたり、圧電素子の後ろにシールド代わりのアルミテープを貼ってみたり、いろいろやってみるも、ほとんど効果はなかった。

当初、iPhoneで録画録音しようと思っていて、マイクの接続に一苦労し、インピーダンスがどうのこうのの接続用のケーブルを作ったりしたものの、実際現場に出てみれば、常に持ち歩いている一眼レフにつなげるのが一番手っ取り早いと判明。

猟に出た当初は風が強く、試しに水中にマイクを水に入れてみるも、水が氷に当たる音を拾うばかり。
風が弱まり、クジラを追ってボートが出払ったキャンプでぼんやりしていると、近くで別のクジラがブリーチングを始めた。
慌てて水中マイクを引っ張り出して、水に入れて、ぶら下げていた一眼レフカメラでビデオ撮影。
イヤホンを忘れたので、聞きながらの録音はできないが、録画後再生してみると、クジラが上げる水しぶきの音まで録音できていた。
以外と高性能なものができたらしい。
命名「灰泥素子」さん。
ブリーチング

後日、ベルーガの大きな群れが通過し続ける際にマイクを突っ込んだものがこれ。ものすごく賑やか。
ベルーガの群れ 

日が沈んだ後、朝方の静かな海にマイクを入れてみたもの。クジラの姿は見えないけれど、声は聞こえてくる。そして船外機から垂れる水の音も記録されている。
朝の海

日本でも、クジラ、イルカのいる海域で使えるかもしれません。是非、お試しを。

2016/04/01

新雑誌の紹介

既に書店などでご覧になった方もあるかと思いますが、こんな雑誌が出版されております。

編集長が幼なじみの岩内真実という男で、南極と北極を特集するので何か書いてくれ、と言われたのでとりあえず北極に関する部分に寄稿しております。

また、ハダカフンドシガイについては、学生時代に「日本極地軟体生物学会誌」に北極海における分布状況についての論文を書いたことがあること、近年、繁殖が確認されたオホーツク海での生息状況についての調査に参加したことなどもあり、ここでも一文書かせてもらっております。

海でのファッションから歴史、生物学など、海に関わるあらゆる分野を網羅した新しい雑誌です。ぜひ、本屋さんで手に取ってみて下さい。

良い雑誌なのにあまり売れていないようなので、とりあずうちのブログでも宣伝しております。

連絡遅くなっても牛訳ありません。
こちら4月1日の記事、すなわちエイプリルフールでございます。

こんな雑誌は発刊されておりません、悪しからず。

2016/03/07

3万年前の航海 徹底再現プロジェクト

常々、 夢というものは、お金で買うものではないと思っております。
でも、壮大な夢のためにお金を出すというのは、ありでしょう。
着ぐるみの動物ががうろうろしている遊園地、あそこが「夢の国」だというけれど、個人的にはあんなものはただの商業施設で、夢だとは思えないのです。

現在、国立科学博物館が、国内の博物館としては始めて、クラウドファンディングで資金調達をしようとしております。
果たして我々日本人はどのように日本列島へやってきたのか? それを実証するために、クラウドファンディングを始めました。
資金援助をすれば、夢に加担できる。わくわくドキドキを共有できる。すごいことだと思いませんか?

海旅一座の座長、洲澤育範さん、海旅一座の仲間である石川仁さんも重要な位置で参加しています。
3万年前に、我々日本人が辿ったであろう、海の道をもう一度再現するこの計画を成功に導くために、協力してみませんか?
 3万年前の航海再現プロジェクト(動画)
https://readyfor.jp/projects/koukai

見事に目標額を達成いたしました。
次の展開が楽しみです。

小さな旅のお話会

来る3月27日、調布の「minacha-yam」において、小さな旅のお話会「アラスカの旅」
を行います。
ここは、以前、海旅一座でもお世話になった場所。

今回は家主の美奈子さんとともに、アラスカの旅についてのお話をします。
美奈子さんもアラスカ滞在歴があり、二人のアラスカの旅に対する思いをお話しすることになると思います。
ですので、今までとはちょっと趣の異なった話になると思いますが、実は、自分自身、どんなお話しにになるのかわからず、ちょっと楽しみにしております。
参加の連絡は、直接美奈子さんまでお願いします(連絡先は、チラシに書いてあります)。

2016/02/16

絵を描いてみます。

何かしながらパソコンいじくっていたら、アラスカにいる動物の絵が何枚か絵が描けました。
せっかくなので、公開してみます。
セイウチは実は二枚貝のほうが好きなようですが、絵を描いていての成り行きです。

まだ、何か降りて来るようだったら、描けるかもしれませんが、先のことはわかりません。






で。上記絵をもとに、袋や褌(ふんどし)を作ってみました。



 なぜ褌か? といえばこれを作ったのが2月14日。この日は「褌の日」なのです。これを記念して作ってみました。

いずれは手拭なども作る予定です。

欲しい方がいらっしゃれば、販売いたしますのでご連絡くださいませ。

2016/01/01

今年もよろしくお願いします

2015年が終わり、2016年となりました。
昨年はポイントホープで最も古い友人の一人、エミリーが亡くなり、エミリーと同い年の中の良かったレジーも亡くなり、町の長老ルークも亡くなるなど、ポイントホープの多くの友人たちを失くした年となってしまいました。

カグロック(クジラ祭り)の夜
今年は一人の友人も失うこがなければ、良いな、と思うけれど、人間の命ばかりは誰かがどうこうできるものではないので、どうにもなりません。

今年も、どうでも良さげなことから専門的なことまで、ポイントホープに関わる色々なことを書いていきたいと思っておりますので、当ブログ、ぜひご贔屓に(例えしばらく更新がなかったとしても、いずれは更新しますので)。


2015/12/05

冒険フォーラム、交流ひろば

交流ひろばでの展示
11月22日、明治大学で行われた兵庫県豊岡市(植村冒険館)主催の冒険フォーラム。

植村直己が追い続けた世界 
      なぜ、極地なのか

 その際、別会場で行われていた交流広場での展示状況。

大きく伸ばした写真とともにウミアックの模型、マクラックなどを展示した。
午前、午後各1回、地平線会議の丸山純さんに作っていただいたスライドを使ってのトークショー。
午前は画面のでスライドショーができなくなってしまったが、丸山さんの質問に答える形で、展示写真などの説明。
午後はスライドを見ながら、やはり丸山さんの質問に答える形で話をする。20分と短い時間だったが、丸山さんの司会のおかげで、無事に時間内で終了した。
左は風書の月風かおりさんの展示

午後の部は、ほぼ満席で知った顔もちらほら。
わざわざ展示を見に来てくれた人、久しぶりに会う友人。こういう機会でもないと、古い友人に会えないというのもどうなのか、という気がしないでもないが、会えるだけでも有り難いと思う。

ディスプレイをはさんだ左側では、風書家の月風かおりさんの、南極で行った風書のパフォーマンス似ついての展示。
見た目は細く華奢な感じの方なのに、 バイクであちこち走り回り、世界中を旅している。
月風かおりさんのトークショー
南極の雪の上で、着物と足袋でのパフォーマンス。下世話な話だが、寒くないのだろうか、というのが最初の疑問。
ちょっと考えればわかることで、パフォーマンスをやっている状況では、寒さなど感じないくらいの精神状態ではないのだろうか。

途中、冒険フォーラムのメイン会場へ。
大場満郎さんを始めとする極地に関わってきた人たちのパネルディスカッション。
シオラパルクに滞在中の山崎さんの展示
有益でとても面白い話なのだが、いかんせん4名のパネリストにたくさんの写真とたくさんの話題と限られた時間。どこか物足りない感じのまま、終了時間となってしまった。

交流ひろばには、犬ぞりで北極圏を旅し続けている、山崎哲秀さんの写真と、グリーンランドで収集した銛先などが展示されている。
彼は今、シオラパルク滞在中のため、本人不在の展示。
エスキモーの剣玉と知恵の輪。剣玉は偶然一度だけ、上手く入った。信じられない。
知恵の輪は、しばらくやっていたけれど、結局解けなかった。

終了後、交流会という名の飲み会。
植村直己さんの出身地、兵庫県豊岡市からのおいしい料理が隣で行われている冒険フォーラム懇親会会場からたくさん届けられる。非常に腹が減っていたので、有り難くいただく。

そういえばと、懇親会会場を覗きにいくと、そろそろお開きのような状態。大場さんに挨拶を、と思ったら既に山形へ帰ってしまったとのこと。
振り返るとパネルディスカッションのゲストとして来場していた市毛良枝さんが、司会者の江本嘉伸さんとともに立っている。市毛さんに挨拶をして、とりあえず自己紹介。
市毛さんにお会いできたことで、今回の目的は果たすことができたのだった。

ところで、今回のフォーラムのお題「なぜ、極地なのか」
自分が「極地」に関わるようになったきっかけは中学生の頃読んだ植村直己の著書「北極圏1万2000キロ」であり「極北に駆ける」だった。そして気が付けば20年以上「極地」に通い続けている。自分にとっての極地、すなわち北極は、大好きな人たちがいて、大好きな風景がある、大切な場所だ。だから「極地」なのだ。 

今回は、自分の展示があるにもかかわらず、仕事の関係で全く手伝うことができず、ほぼすべてを地平線会議のスタッフの皆さん、とくに丸山さんにお願いしてしまった。
地平線会議の江本さん、丸山さん、スタッフの皆さん、本当にありがとうございます。