クジラから切り取られ、一箇所に集められた肉とマクタック |
これらはひとまず一箇所に集められ、各クジラ組の海岸のキャンプ地へと運び、タープ(ブルーシート)をかけて、一時保管される。
氷上での作業が一段落したら、キャンプ地にまとめて保管してある、肉、マクタックの分配を始める。
各クジラ組には、猟に出ている男性、それを手伝う下働きの少年(Boyer、ボイヤー)、料理を作って男性たちを支えている女性たち、総勢で20名近い、あるいはそれ以上のクルーがおり、その人数に合わせて、均等に肉、マクタックを分配する。
分配は、キャプテンからボイヤーまで、分け隔てなく均等に分配する。キャプテンだから多め、ボイヤーだから少なめ、といったことは一切ない。
手前側は分配された肉、奥は分配されたマクタック |
まず肉塊で大まかに人数分の山を作り、地面(雪面)に並べる。
そこから小さな山には肉を足し、大きすぎる山からは肉を抜き取り、同じ大きさの山を作る(マクタックも同様)。
その後、各自が好きな山を選んで家に持ち帰る。
この分け前のことを「ニギャック」と呼ぶ。
この写真の場合、一人当たりの取り分は肉、マクタックともに一人当たり10キロ以上になった。
家族で猟に関わっていれば、ひと家族あたり数十キロの肉が一回の猟で手に入ることもある。
持ち帰った肉は、時間に余裕があれば、小さく切ってジップロックバッグへ詰めて冷凍保存する。
時間に余裕がなければ、大きなポリ袋(ゴミ袋を使用している)のまま、巨大な冷凍庫へ投げ込んでしまう。ただし、これをすると、冷凍庫の底に張り付いたりして、取り出す際に苦労することになる。
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