2021/04/01

カヤックのスキンの会社について(2021/4/1)(ウソですよ)

ごめんなさい。
以下の文章はすべてエイプリルフールの嘘記事です。
ちなみに「USUK(ウスック)」は、エスキモー(イヌイット)の言葉で、男性生殖器のことです。そんなもの、会社名になんてしませんって。

千葉県富津市の漁港のそばに「Storm On」という看板を掲げた建物が建っています。
通りに面した大きな窓から中を覗くと、作業台には木工作業用の工具が整然と並び、制作途中のカヤックの骨組みや、グリーンランドで使われている細長いパドルが何本も見えます。
その建物の主である伊東英一氏は、世界屈指のグリーンランドスタイルカヤックビルダーの一人であり、操舟技術の伝承者です。

富津市にある「Storm On」 Storm Shelter

 
Storm on blog https://g3-2nd.at.webry.info 

Storm on web site  Shttp://www5c.biglobe.ne.jp/~kayak

 

数年前のある日、その伊東氏から、グリーンランドスタイルのカヤックの「スキン」についての相談を受けました。
「スキン」とは、カヤックの木製フレーム(枠組み)の表面に張る素材のこと。

そもそも伝統的カヤックに張られていた「スキン」は、文字通り動物のスキン、すなわち「皮」でした。アゴヒゲアザラシなど、冷たい海に生息する海獣の皮です。
北極以外でこういった皮を入手してカヤックに使用することはほぼ不可能ですので、帆布やナイロンなどを使用して製作される方がほとんどです。

伊東氏の指導のもと作られたグリーンランドスタイルのカヤック。


しかし帆布やナイロンは、素材自体に防水性はほとんど無く、舟体に張った後、塗料などで防水加工をする必要があります(海獣の皮の防水性は、非常に良いです)。
結果的に、軽く柔軟性のあるフレームが作れたとしても、スキンに塗装することにより、布の柔軟性は失われ、表面が固くなった結果、造波抵抗が増える、水の動きを感じ難くなるなど、数々の問題が生じてしまいます。
その辺り、どうにかして実際のスキンと同じ様にならないだろうか? というのが、伊東氏からの相談でした。

そこで、私の学生時代の友人で、ラテックスメーカーの開発部門で長い間研究開発に携わってきた岩内真実(いわうちまさみ)という男に相談してみたところ、10年ほど前、彼が開発し、現在も改良中という新しい素材を紹介してくれました。

・極薄だが、強さはシーカヤックなどに使われているFRPと同程度。

・突刺強度が高く、自己修復性もあるため、例え小さな穴が空いたとしても水漏れは生じない。

・破れた場合は、専用接着剤で簡単に修復可能。その部分の柔軟性も損なわれることはない。

・特に加工はしなくても防水性がある。

・縫製時に開いた針穴も自己修復力により塞がるため、特に目止めの必要はない。

・専用の染料を使えば好きな色に染色可能。

試しに伊東さんの作ったフレームにそのスキンを被せ、試乗してもらいました。
(開発中の製品ゆえに、写真は岩内から許可がおりませんでした。申し訳ありません)

曰く

・極めて薄いスキンのため、水の感触が肌に直接感じられ、非常に気持ちが良い。

・舟体に当たる水流が非常に滑らかになり、まさに滑るように舟が進む。

・ロールをした際のカヤックの挙動は、まるで潤滑剤を塗ったような滑らかさである。

・生地が薄いので、下半身が水に包まれているように感じられる。

・とにかく最高に気持ちが良い。

とのこと。

なかなかの高評価なので、この際、「究極のカヤック用スキン」として商品化しようということになり、現在、岩内真実とともに準備をしております。

近年、アラスカでは、捕鯨用のボート、ウミアックにもナイロンスキンが使用されようになってきており、ウミアックにも使えるため、商品名並びに会社名は、
「Ultimate Skin for Umiaq and Kayak」
の略称

「USUK」

といたしました。
読み方は「ウスック」日本語の「薄く」にもかけています。

ウスック、みなさんにしごいてもらい、大きくしたいと考えております。

よろしくお願いいたします。
 

この際だからと、岩内の職場のデザイナーにお願いして、先走り、シールのデザインもできています。

いずれ宣伝用に配布いたします(しません)。

なお、販売は、伊東さんのStorm Onにお願いする予定です(しません)。

詳細は追ってご報告いたします。

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