2013/06/06

鳥の解体方法(閲覧注意)

春から夏にかけてがガンやカモの猟期。
捕れたてをすぐに捌くこともあれば、丸のまま冷凍庫に放り込んでおいて、必要なときに解凍して捌くこともある。

鳥インフルエンザが猛威をふるっていた頃は「鳥を扱う際は、ゴム手袋をして、ものを食べたりタバコを吸いながらの解体は控えましょう」というパンフレットが配られていたが、特に誰も気にすることなく、普段通り解体していた。

「ガンを貰ったから解体しといてくれない?」
家で一番ヒマにしているのは自分なので、必ず声がかかる。
鳥の解体と言えば、基本的には羽根をむしることから始まると思っていた。
知っている人は知っている通り、死んで冷たくなってしまった鳥から羽根をむしり取るのはかなり大変である(熱湯に浸けるなど方法はある)。なので鳥の解体は、皮剥ぎから始まる。

今回は備忘録も兼ねて、鳥の解体方法に付いて。

用意するものは、まな板代わりの段ボール、ナイフ、水、ゴミ袋、ペーパータオルなど。

背中に切り込みを入れて少し開いたところ
モデルはネガリック(ハイイロガンの仲間)
肉のほとんどついていない羽の先の方や、脚の先はあらかじめ切り落としておいても良い。
背中側、背骨に沿って数センチ、指が数本入る程度の切れ目を皮にいれる。そこを手がかりに背中側から皮を剥ぎ始める。

羽根の付根、足の付根、首、頭と剥いで行く(順番は適当)。
頭を食べない場合は、切り落としてしまっても良いが、脳みそは意外と美味い。




次いで、ズボンを脱がすように足の皮を剥ぐ。

片足を脱がされた状態
胸の皮を剥がすと羽にたどり着くので、羽に残った羽毛を握り、方袖ずつ脱がすがごとく、引き剥がす。

しっぽの先、いわゆる「ぼんじり」の部分は、羽毛とともに身体に残る。どうしても食べたければ丁寧に羽毛を取り除いて確保しても良いが、面倒くさいので、普通はそのまま切り捨ててしまう。

丸裸
ちょうど、背中にジッパーの付いた着ぐるみを脱がせるような感じで皮を剥ぐ。上手に剥ぐことができれば、皮はすべて繋がったままなので、中に詰め物をすれば剥製のようになる(はず)。


鳥は皮の部分が一番美味い、と思っている人も多いと思う。自分もその一人だが、羽毛をむしる手間を考えると、皮を剥いてしまった方が手っ取り早い。
剥いだ皮には、美味しそうな脂肪層がたっぷり付いているのがとても残念なのだが。

ガンカモ類を捕まえる際は散弾銃を使用する。銃で撃たれているため、ほとんどの場合、どこかの骨が折れている。鳥の骨は非常に鋭いので、皮を剥がす際、この骨でケガをしないように気をつける。
気をつけつつも時々ケガをし、そして鳥インフルエンザのことが頭をよぎるのだった。

腹側から、足の付根付近にナイフを入れて、行くと、意外とあっけなく腿肉の付いた足が外れる。ニワトリと比べると腿肉は貧弱に思えるが、ニワトリは歩く鳥、ここで解体しているのは飛ぶ鳥。
翼の付根付近を背中側から見ると肩甲骨が見える。背骨と肩甲骨の間にナイフを入れてから、裏返して腹側から羽の付根付近にナイフを入れて行くと、関節が外れ、羽の骨が外れる。
脚も羽も関節に沿って切れば、力はいらない。

指が入っている部分から肋骨を分離
頭と胴体だけになった鳥の肩甲骨の真下あたりに人差し指を突っ込み(右の写真)、 指を鍵型にして尻の方向へぐいぐい引いて行くと、肋骨の関節が外れる。ちょっと力はいるが、ナイフはいらない。
左右ともに肋骨の関節をはずし、腹側を押さえて首を引き上げると、腹部と内臓の付いた背部に別れるので、内臓を外し、首を切る。

腹部には胸肉がたっぷりと付いているので、肋骨側からナイフを入れて、骨に沿って剥がしてく。

上から砂肝、心臓、腸
内臓は砂肝、心臓、腸を食べる。メスの場合、卵巣に成長途中の卵がある場合もあり、それも食べる。肝臓など他の臓器も食べられるとは思うが、試したことはない。

内臓の周りには黄色い脂肪がたっぷりとついている場合がある。人間だと内臓脂肪は毛嫌いされるが、スープに入れると美味しいので、捨てずに取っておく。
右の写真、腸とともに写っている黄色いものが脂肪。
腸は中身を出して奇麗にしておく。

砂肝の断面
ちなみに砂肝の中は、名前の通り砂だらけ。未消化の植物が入っていることも。
砂を奇麗に落とし、内壁の革質化した分を剥がす。

不思議なことに、これだけ砂がたくさん入っていても、腸には全く砂は入っていない(多少は入るのかもしれないが)。

切り取った肉や内臓は、用意した水で洗い、ジップロックに入れて保存するか、そのままぶつ切りにして、鍋で煮込んでスープに。
弾丸の当たった周辺の血で真っ黒になった部分は「オガーク」と呼ばれ、まずいらしく、食べずに捨ててしまう。
味付けは塩のみ。他の具材はタマネギ程度で、とろみ付けに米やマカロニなどを入れる。
これだけで非常に味の濃いスープの出来上がり。

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